
先日の「読者からの質問:起業して成功するにはどうすれば良いか?」に続いて、起業に関しての記事を書いてみたいと思います。
起業をする場合、当然ながら「成功」を思い描いて起業することになります。
今回の記事は、その「成功」について掘り下げてみたいと思います。
まず、成功のイメージは、、、
- 大企業の社長
- 権力者
- テレビなどに出ている有名人
- 大金を稼ぐ人
- 立派な家や高級自動車を保有する人
などが一般的ではないでしょうか。
改めて考えてみると、私もこの仕事を始める前は、こういった成功を追い求めて必死だった気がします。
もし、上記のようなイメージを成功とするなら、そうなれば良いわけですから、ブラック企業だろうが関係なしに、利益率の高い粗悪品を販売したり、従業員や取引業者をこき使ったり、他社を蹴落としたりしながら、世間から叩かれながら稼ぎまくるのも成功へ突き進むために必要な手段となります。
ですので、上記のようなイメージを成功としている人にとっては、ブラック企業も理想の企業となります。
ここでとある物作りの職人さんの話をします。
物を作るときに、完璧を目指して、色、形を作りあげ、さらに、一度できあがった物を細かく検品して、素人目にはわからないようなわずかな不具合が有っても、不良品として処分するそうです。
その職人さんの話では「一人前の職人にとしては一応の線はあるけど、60年、70年毎日やっても、これで良いと思える物を作り上げることはあり得ない」ということでした。
ホント、果てしない世界ですが、職人的な物作りをする方々は、自分が納得いく物を作ることが「成功」かもしれません。
ここから視点を変えて、現実的に考えてみたいと思います。
2006年の中小企業白書(中小企業庁発表、まともなデータが他に見つからない)によると、個人事業の場合、起業して1年で約40%、5年で約75%、10年で約90%が倒産するという統計データがあるようです。
これは4人以上の製造業を営む個人事業者(法人化していない事業者)のデータのようですので、1人でやっているようなサービス業、小売業を入れると、数値としては、もっと厳しい結果になると思います。
こういった視点から考えると、5年、10年と事業を続けるだけでも成功と言えるのかもしれません。
そうなると、地元の人たちに愛されて何十年も続く町のお店は、成功しているとも言えますね。
そんなわけで、成功にも、大金を稼ぐことだったり、また、職人的な物作りだったり、地元民に愛されるお店だったり、いろんな形があります。
いずれにしても、成功が何かによって、追い求めるものが大きく違ってきます。
ですので、起業する場合、自分にとっての成功とは何かを考えることは、とても大切なことで、これも準備の一つと私は考えています。
なお、今回の記事では、職人さんの話をご紹介しましたが、私としては、誰もが知るようなメジャーなビジネスで、冒頭の成功イメージに該当しない事例をご紹介したかったのですが、見つけることができませんでした。
最近のメジャーなビジネスは、どれも冒頭の成功イメージを追い求めているのかもしれないと思いました。
ということで、もう少し掘り下げられそうです!
コメント
D造さん、いつもありがとうございます。
長く潰れずに続いているだけでも成功と言えるのですね。
成功のイメージと、ハードルが低くなりました。
町の古くからの小さなお店も成功しているんだ~
何だか楽しくなりました。(*^o^*)
リマさん
コメントありがとうございます。
続けるだけでも成功と言えるかどうかは、その人が何を成功としているかですし、ハードルが低くなったかどうかもその人次第ですよね。
いずれにしても楽しくなったようで良かったです。